『われ中！』４　～タイッチ・トモッチ音頭：お嫁においで～♪：SSブログ

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『われ中！』４　～タイッチ・トモッチ音頭 [編集]

「さっきから呼び込みやってるんですけど、じぇんじぇんお客さん入って来ませんねぇ」

と通りからテントに戻ってジュエリ・八王子が言う。

「ほーいやほーだなぁ」

「道に人が誰も通ってないですからね」

「んじゃなにけ、ジュエリは誰もいない空間に向かって叫んでたの？」

「そーゆーことになりますか、がはは～♪」

お祭り最終日、そして土曜という絶好の日ではあるが、昼を過ぎるとほんの少しの間、お店が暇になる時間帯がある。

その時間帯を利用し、山口食堂のご主人であるショーちゃんに、徳良湖のオートキャンプ場に車で連れて行ってもらって、宿泊の手続をした。

徳良湖が目の前の２階建ての静かなバンガローAである。

１階には、システムキッチン、冷蔵庫、茶碗類、料理道具類、ポット、洗面所、お風呂、便所、大型テレビが備え付けられ、２階は寝室になっており、ベッドが４つある。

ログハウスである。

すかも、中身はほとんど新品である。

これで１泊１４，０００円。

泊る人数は関係ない（たぶん）から、人数が多ければ多いほど割安になる。

休日だとこの金額だが、平日なら１２，０００円というから、もっとお得。

かあいー姉ちゃんと二人っきりで泊ったら、どんなにか楽しいであろう♪

それなのに、よりによって珍辰、ジュエリのハゲハゲ２連ちゃんと御一緒とは、まことに哀れな屁散人である。

山口食堂に帰ると、３時から花笠大パレードが始まるんだという。

長女のヨイヤちゃんの息子さん、タイッチとトモッチが最初に踊るのだという。

見物に行く人が多いから、この時間帯もお店はチビッと暇になる。

早速、『われ中！』の連中も店を飛び出した。

沿道の脇に舞台がしつらえてあり、尾花沢の市長さんや関係者が挨拶しているところだった。

時間が来ると、

　　　　　ぱぱ～ん！

と音がしてリボンが飛んだ。

いよいよ花笠踊りのメインの大行進の始まりだ。

んで、先頭を見たら、

　　　　　ああああああっ～～～～っ！

なんとタイッチとトモッチが先頭に立って踊っているではないか。

この大行進、今年は７１団体、２，８００人あまりの踊り手が参加しているのである。

そのトップもトップ、大先頭にいるのがタイッチとトモッチだったのだ！

とうじぇん、テレビカメラほか、沢山のカメラが二人を中心に向けられる。

あとで聞いたところによると、二人の姿は、テレビにばっちり映っていたらしい。

ともかくも、今年の花笠大行進のトップの栄誉を得たのである。

最初は照れていたけれど、だんだんと踊りの顔になってきた。

二人とも小学生であるけれど、立派に踊った。

こういう記憶は一生残るだろう。

残っていて欲しい記憶である。

願わくば、そこに屁散人たちジジィ、およびオバサンがいたということも・・・。

この大行進は、１グループ１時間ほどで、つぎつぎにグループが現れては、踊る。

炎天下での１時間の踊りは大変なものであろう。

『われ中！』一行はタイッチ・トモッチを見ると、すぐに山口食堂へ帰った。

これから、お店は言わずもがなの大混雑である。

書き入れ時中の書き入れ時、なのだった。

暑いので、生ビールやかき氷が飛ぶように飛ばなかった、じゃなく、熟れた、じゃなく、売れた！

注文を取り、生ビールを注ぎ、なんじゃぁかんじゃぁと、あっという間に祭が終わった。

露天商があっという間に引き揚げて行く。

山口食堂も、テントにおいておいた、テーブル、椅子、流し、その他もろもろの物を片付けた。

専門学校の学生や女子高生のアルバイトの人たちが帰った後、『われ中！」の連中も呼ばれて、大いにご馳走になった。

毎年、露天商が去った後は、がら～んとした寂しい秋風が吹きわたり、尾花沢に一気に秋がやってきたのだったが、今年は違った。

　　　　　夏なんかこれからだもんね、ﾊﾞｯｷｬﾛ！

っつ蒸し暑さが、ミチミチミチしていた。

ご馳走後、珍辰、ジュエリと屁散人は、ヨイヤちゃんの車に乗せてもらい、コンビニで明日の食料他を仕入れ、午前０時半ころ徳良湖オートキャンプキャビンAに到着した。

のだった。

　　　　　（続く・・・まだぁ？あひひ・・・）

☆徳良湖オートキャンプ場は↓。

　　　http://www.city.obanazawa.yamagata.jp/2003.html

★夜１時過ぎに目が覚めた。

　な～んと蒸し暑いこと、っつことで保冷剤を２つタオルにくるんで首筋に当てた。

　お蔭で５時過ぎまで寝られた。

　んが、なんじゃぁぁぁぁぁ、この気温！

　昼過ぎに屁見庵の居間は、３６度を超えました！

　むゎ～っとして、たまらん。

　こりゃ、なんとしても記憶しておかねばならぬ。

　めったにない機会だもんね。

　２０１０年の秋を記憶しておかねば！