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嵐、来襲!


     ぷはぁ~~~、んめっ、んめっ、んんめーーーーーーっ!


何というビールの、んまさ!

やっぱね、こーでなくっちゃいけない。

なんとなれば、昨日、13日ぶりにナプちゃんから解放されたのである。

やっと女から男に戻れたのである。

さっそく半身浴。

気持ちいいなぁ、アヤ風呂ちゃん♪

じゃなかった、お風呂ちゃん、ヘリザベチュ~♪

花王のバブをサービスしちゃってからに、ほかほかと気分良し。

ほーして、これまた久しぶりに汗をかき、そーして、上の、


     プシュっ♪


である。

まだ12時半だったけど、我慢なんかとてもできない。

2週間分の悦びを堪能しなければならない。

喜びの雄たけびをあげなければならない。

んでもって、昨日は台風であった。

外は雨風の音が激しいが、家の中は案外に静かなもので、半身浴コイたし、久しぶりに本でも読もか~、と思っていたところに電話が入った。


「あのさ、これから3人で屁見庵行くからさ、お風呂焚いといてね」

「は?」

「だからね、ほら、今日、台風でさ、珍辰が計画をころころ変えちゃってさー、そっちに行ってお風呂に入ることにしたの」


珍辰が計画を変えると、なんで屁見庵に来ることになるんだか分からぬ。

すかそ、もう、先方では決定事項になったよーだ。


「陣中見舞いでさ、お土産買って行くから」


電話が入ったのが、確か2時過ぎくらいである。

新幹線の中からであった。

3人は、金曜に那須岳に登り、三斗小屋温泉泊、今日はどこぞの温泉に入るつもりがこの台風で断念。

急遽、屁見庵に行くことに勝手に決めたのである。

3人が来ると聞いただけで、もう、


     オ シ マ イ


である。

家庭、


     ホ ー カ イ


である。

珍辰、あめどんは、横浜。

犬客は、藤沢に住んでいる。

みんな、自分ちに帰って風呂に入った方が、よっぽど早いのである。

それなのに、あの台風の中、わざわざ遠回りして屁見庵に来るということ自体、何かタクラミがあるに違いない。

久しぶりの半身浴で、心身ともにほかほかだった気分が、氷の降る北極海に放りだされたような気分になった。

心静かに本を読む、なんつ気分になるわけがない。

そして、追い討ちのメールが犬客から入った。


「ごはん炊いといてね。それから味噌汁も。おかずはあめさんが作るから」


屁散人は、おための貯金箱をまず隠し、焼酎を見えないところに置いた。

3人は土砂降りの中、4時半近くにやって来た。


「あのね、ビールじゃない、何か他の飲みものある?」


入って来るなり犬客はいう。

フツー、そんなものがあるのなら、自分で買って来るべきである。

屁見庵に来る前に寄ったスーパーでも、お酒はちゃんと売っているのだ。

屁散人は、大事に1本だけとっておいた、林檎&シードルの缶チューハイを、泣く泣く犬客に渡した。


「屁散人、シャンプーないの?」

「あるよ、石鹸シャンプー」

「んなもんじゃだめよー」


ひとんちに来て、風呂だなんだと命令しておきながら、自分のシャンプーも用意してないのだ。


「じゃ、いいや、自分の使うから」

「さよか」

「あのさ、バブ薄いんじゃないの?」

「朝1個入れたもん」

「1個じゃだめよー、もう1個入れなくちゃー」


自分の存在が儚くなるときときは、こーゆー瞬間である。

珍辰は珍辰で、缶ビールと焼酎を買って来ていながら、隠しておいた焼酎を見つけるなり、屁散人の焼酎から飲み始めた。

それは、珍辰がケチって買って来た焼酎よりも、屁散人の持っているものの方が若干高いからである。

こういう計算は瞬時に行う男なのだった。

あめどんは、風呂からあがると湯豆腐をこしらえた。

それはいい。

すかそ、屁散人のとっておいた豆腐半丁とネギ2分の1本も使用している。


「ご飯ないの?」


とあめどん。


「あるよ、玄米ご飯」

「そんなのやだー、白米ないの、白いご飯」


玄米ご飯は、今朝、釜で炊いたのが最後である。

2碗分くらいならあるだろう。

玄米自体は、手の窪に乗るほどしか残ってない。

買いに行かないともう飢え死にするしかないのだが、玄米を売っているお店までは、今のフクラハゲの状態ではとても無理なのだった。


「あ、そうだ、<さとうのご飯>ならあるかも」


と食器棚の一番したを探ると、1パックだけ出て来た。


「1パックだのはずはないよ。こういうのは、3パックとか5パックとか一緒に売ってるんだからね」


犬客は、<さとうのご飯>を隠してるはずだ、まだあるはずだ、と疑いをもっているのだ。

すかそ、真実誠実、<さとうのご飯>は1パックしか残ってないのである。

つか、これは非常食用として備蓄しておいたものなのだ。

これを供出させられる。

まるで、


     戦時下 !


ではないか。

つまりは、3人が現れたことにより、明日からの屁散人のご飯をどーするかが、急いで解決しなければならない問題となったのだ。

そすて、お土産は、なーーんもなかった。

あ、あれがお土産というなら、確かにお土産といっていいかもしれない。

「新橋飴」という白い棒飴である。

ただ、それはみんなの口にも入っているので、屁散人のために、というものでないのは明らかだ。

屁散人にあげるというのを出しにして、自分たちが食べたかったのだ。

3人は、屁見庵をさんざぱら食いまくり、荒らしまくり、雨が止んで風ばかりになったころ、鼻歌ルンルン気分で帰って行った。

屁散人に残されたものは、食いかけの冷たくなった湯豆腐と、悔いと、悲しみと、憎しみと、顔の染みだけである。

そーして、それを残すために3人が来たのだ、という彼らの意図が激しく分かったのは、夜が明けてからであった。

台風でつぶされた自分たちの1日の負のエネルギーを、こういう形で発散し、消費し、屁散人を負まみれ的ザマーミロにすることが、3人の悲しいジジババ目的であったのだった。




[ファーストフード]お体重セット(目標:朝の腹ペコ体重=64キロ 7月5日開始)

     昨夜の満腹体重=?キロ(当初70.8キロ比 -?キロ)

     朝の腹ペコ体重=67.1キロ(当初68.5キロ比 -1.4キロ)

 
[わーい(嬉しい顔)]第3弾 昨日のお貯め(日本国語大辞典購入!目標47,250円 8月31日開始)

     お投入=798円~♪

     ご累計=21,425円~♪

金魚2・ワレ中来庵 019.JPG

昨日、屁見庵を来襲した『われら中年ちょっとだけ探検隊!』一行。
左より、自分の飲みものだけ買って来た隊長珍辰。
2番目が、お風呂を沸かしとけ、と電話命令してきたあめどん。
3番目が、3人の暴挙に、悲しみのあまり、遍路に出ようとする屁散人。
4番目が、「さとうのご飯」をまだどこかに隠しているのではないか、と疑う犬客。






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コメント 4

hirochiki

とか何とかおっしゃりながら、お写真を拝見しますと
屁散人さんは、とっても楽しそうに見えますね^^
それにしても、花王のバブはあまりにも高価ですので、我が家はとても買えません(>_<)
お疲れ様でした。
by hirochiki (2010-10-31 16:46) 

屁散人

→hirochikiさん

気を使わなくていい連中なので、こちらも勝手気ままだから気分は楽チンですよ。
まぁ、みんな好き勝手やってくれますけど。
バブは、いただきもので、普段は使わないので忘れてたんだけど、ナプちゃん解放記念日にふと思い出して使いました。
温まりますね♪

by 屁散人 (2010-10-31 18:41) 

あおばばばぁちゃん

犬客丼のメールは何で受けたの??携帯は復活したのでしょうか?

by あおばばばぁちゃん (2010-11-01 08:53) 

屁散人

→あおばばばぁちゃん

メールはパソ受けね。
ケータイは完全に壊れちゃったし、まだ買ってない。
っつか、ケータイ買う気が日に日に薄れて、もういらないって感じだなぁ。
持ってたってせわしいばっかりだもんね。
静かが一番。

by 屁散人 (2010-11-01 09:24) 

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