涙の日
夜明けは涼しかったなぁ。
日中はともかく、夜から朝にかけてはかくあって欲しいね。
昨日は、有楽町にある東京国際フォーラムに行って来たのだった。
フォーラムといっても、なんかの会議というのではなく、
はじめてのクラシック
っつコンサートを聴きにいったのである。
副題が、
中学生・高校生のために
となっていて、中高生にも一流の演奏を、がっつりこんと聴いてもらおうというのである。
んだもんで、よくある「名曲美味しいとこつまみ食い」的演奏会ではなく、堂々3時間、「まるまる演奏丸儲け」コンサートなのであった。
行かないわけにいかない。
曲目は、すべてモーツァルトの作品で、
1.ピアノ協奏曲第20番 二短調
2.交響曲第40番 ト短調
3.レクイエム 二短調
と見れば分かるように、じぇ~んぶ短調の曲ばかり。
ま、屁散人は、案内役で作曲家の三枝成彰さんの解説聴いて分知ったんだけど♪
演奏は、指揮・小林研一郎さん、ピアノ・小林亜矢乃さん、合唱・武蔵野合唱団、真夏に第九を歌う会、管弦楽・東京交響楽団というそうそうたるメンバーで、これだけ聴いて、
1,000円!
なのだった。
ますます行かないわけにはいかない。
有楽町駅そばの「越後そば」という店で、味噌カツ+ザルセットをかきこみ、Aホールに突入。
屁散人の席は2階2列6番という、二二六事件席である。
何かが起こるに違いない。
開演まで30分以上あったので、席はがらがらだった。
このAホールっつのは、国際フォーラムで一番大きいホールで、5,000人収容出来るんだそうだ。
なるほど、二二六事件席に座って舞台を見おろすと、靄がかかってほとんど見えない。
なんつことあるわけがない。
すかそ、舞台に向かって雪崩落ちるような席は、高所恐怖症気味の屁散人にとっては、嬉しいビビりものの贈り物席だった。
しばらくして、席が埋まり始めて来た。
誰もいなかった屁散人の前の席も、横の席も人間が座り始める。
「あの~、すいません、ちょっと席の番号を確かめてくれませんか?」
ひょいと見上げれば、2人の女子中学生が、屁散人を憐れむように立って見ている。
「えと、券には2列6番って書いてあるよん」
「それは、ここじゃなくて、そっちですよ」
と二つ離れた席を指さした。
屁散人は、2列8番に座っていたのだった。
すでに、中学生の女の子に負けている。
屁散人、6と8の区別も出来なくなっていたのだ。
ほーして、泣きながら6番に座ると、その隣が女子高校生だった。
計らずして屁散人は、女子中学生と女子高校生に挟まれる格好になった。
これが嬉しくないわけがない。
と言いたいところだが、ダメだった。
バー様に挟まれるならいい。
んが、若い女の子に挟まれると、緊張してしまうのである。
これはまだまだ屁散人に色気が残っている証拠であるが、色気、というのは疲れるものでもあるのだ。
お蔭で演奏会の間中、緊張のあまり両膝が痛くてたまらないようになった。
女子中高生に緊張してどーすんの?と思わなくもないけど、なっちゃったもんはしょうがない。
ということで、2時開演。
三枝さんの解説の後、最初は、ピアノ協奏曲である。
やっぱねぇ、生は音が柔らかい。
弦をこする音が聞こえて来るし、それがまたいい。
んでもって、屁散人が見ちゃうのは、小林亜矢乃さんの手である。
鍵盤の上をひらひら指や腕が舞い、時には手が鍵盤の上空でやわらかく止まっていたりする。
これが優雅なんだなぁ。
ほいでもって、この小林さんがマエストロ研一郎さんの娘さんだ、っつことを演奏終了後に三枝さんが言う。
なんともニクイではないか。
もちりん、終了後は、ブラッボー♪の声が飛んだ。
2曲目は、40番の交響曲。
これも終われば、ブラッボー♪
んで、この曲の第2楽章あたりから、屁散人の目がひらけて来た感じ。
って、何がひらけて来たかは皆目わからん。
なんかそんな感じがしただけである。
音がよく聞こえ出した、といったらいいのだろうか。
んでも、そんな横柄なことはいえない。
音楽の事、屁散人、な~んも知らないからである。
20分間休憩の後の3曲目は、レクイエム、であるだった。
合唱団の女の子(とは言い難いけど)がゆっくりと入場。
男声も次々と入場。
すかそ、あ、あ、あ~、男声が・・・なんと少ない。
男声の数は、女声の半分以下だろうと思われた。
ところが、演奏が始まってみると、男声が意外に大きく聞こえたのだった。
それは、客席から見て右はじに男声が固まっているのだが、屁散人の席からは、男声が真正面になるからだ。
んだもんで、人数が少ないながら、岩の塊みたいな男声が飛び込んでくる。
その必死の形相は迫力があった。
女には負けられぬ!
の一念なのだった。
それは、
女房に慰謝料取られてたまるかっ!
という一念かもしれなかった。
屁散人の反対側に座っていたら、女声の圧倒的な迫力に男声は聞こえづらかったかもしれない。
そーして、第7曲「ラクリモーサ」に入ってしばらくした時(こんな表現しか出来ない・・・)、今まで一度もそんなことをしなかったマエストロが、左腕をまっすぐ伸ばし、左手の5本の指を真っ直ぐに客席に向けたのである。
天国に届くように歌いなさい、という合唱団へのメッセージだったかもしれぬ。
そして、その5本の指は、なんと屁散人に向いていたのだった。
この時、なぜか、屁散人の目に、塩っ辛いものが浮かんでしまった。
そして、最後の第12曲目で、マエストロは、もう一度左手を客席に真っ直ぐに伸ばしたのである。
今度は、人差し指が真っ直ぐに、屁散人に向いていたのだった。
二二六事件、ここに勃発、屁散人はもう、あの世の仲間入り、
レクイエムありがとね♪
な~んつ感じがしたのだけれど、この曲が終わるとバンライの拍手!
マエストロも、コブシを握り、会心の出来だったことが分かった。
合唱団のすべてが拍手を演奏者に送る。
これは客席から見ていると奇妙な光景だ。
観客が拍手されているような感覚がある。
すかそ、これはこの演奏会にかけていた全員の意気込みが分かるフィナーレであった。
このコンサートのことを教えてくれたのが、junjun♪さんである。
アルトを歌い、充実の二日間を送ったことだろう。
まことに羨ましい限りである。
ありがとさんね。
ね~ん♪
お体重セット(目標:朝の腹ペコ体重=65キロ 7月5日開始)
昨夜の満腹体重=?キロ(当初70.8キロ比 ?キロ)
朝の腹ペコ体重66.1=キロ(当初68.5キロ比 -2.4キロ)
第2弾 昨日のお貯め(花笠祭へ行くぞっ! 7月1日開始)
お投入=221円
ご累計=18,895円~♪
東京国際フォーラム。ケヤキの並木の間には、いろんな食べ物を売る屋台がでてた。
大きな建物だが、案内表示が分かりやすく、スムーズに入れたよ。
2010-08-20 15:36
nice!(3)
コメント(2)
いい一日でしたね。
フォーレのレクイエムが好きなので、私が死んだら流してね。レコードを持っているので預けておきましょうか?
by あおばばばぁちゃん (2010-08-20 22:43)
→あおばばばぁちゃん
久しぶりの生だったし、演奏に熱がこもっていて良かったよ。
フォーレのレクイエムはもってるからダイジャブ!
あれもいい曲だよね。
最後の曲は、んとに天国に上ってゆくみたいだもんね。
by 屁散人 (2010-08-21 08:52)